【感想】金色ラブリッチェ -Golden Time-
ゴールデンタイムのその先へ
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- FANZA(旧DMM)
目次
前置き
この記事では前半はネタバレ無し、後半からはネタバレありの感想を書きます。
ものすごい雑談なのでここは読まなくて良いです。
金恋無印の攻略が終了したタイミングで、余韻に浸りながらSAGA PLANETSの公式サイトを巡回していたところ、どうやら初回限定盤の在庫が残りわずかとのことで、公式サイトにて即購入。(どエロいタペストリーは自粛します)
特典が多いのはけっこうなことで、嬉しいには嬉しいのですが、特に使いみちのない色紙が多すぎて若干困っています。
コミケなどのR18同人誌の新刊セット等でもそうなのですが、オタクコンテンツはやたらと色紙を推しますね。なぜでしょう。
メガネ拭きとか、スマホの画面拭きとか、ヒロインの匂いがするシャンプー(特典で付いてくるのはお試し品で製品は別で販売する)とか、そういうものを付けたほうがみんな嬉しいのではないだろうか。
前作『金色ラブリッチェ』の感想
良ければこちらも軽く目を通した上で、今回の記事を読んでいただければ幸いです。
攻略の順番
共通
↓
ミナ & ミナアペンド
↓
茜アペンド
↓
玲奈アペンド
↓
エルアペンド
↓
絢華 & 絢華アペンド
↓
シルヴィアアペンド
↓
理亜アペンド
↓
トゥルー 及び CG回収
攻略の順番に関しては失敗しました。特に前半。
最初に前作ヒロインのアペンド、あるいは絢華√で、箸休めにミナ√で良いと思います。
感想
- プレイ時間:23時間
- グラフィック:4/5
- 音楽:5/5
- シナリオ:3/5
- システム:1/5
はじめに結論を書きます。
90%の蛇足と10%のゴールデンタイム
正直ぶっちゃけてしまうと、ゲーム全体としてはなんともいえない。微妙でした。
というのもルートによってまちまちなのです。
そもそも前作にて、『ゴールデンタイム』というテーマについては完全に語られ尽くされているわけで、更には作品内での辻褄も完璧に合っていたわけですね。
だから続編は別に無くても良かったという気持ちはとても理解できますし、実際にプレイする前に私自身もそういう覚悟を持ってプレイしました。
もしプレイに迷っている人へ対してメッセージをするのならば、
作品におけるキャラクターや雰囲気が好きだと言う人はプレイすべきだと思うし、エロゲはエロゲでも完璧なシナリオがあってこそのエロゲであると言う人は、もしかしたらイマイチかもしれません。
私自身は実際にプレイして後悔は無かったし、むしろ最強のエンディングだったと思います。
ネタバレを回避しながら感想を書くのが難しいため、ここではこの程度にします。
システム
どうして良いところを無くした??
残念にも程がある。
前回の記事で絶賛した、文字速度調節を秒数で表示する機能が無くなっているのですね… どうして…
サウンド周りも前作と違っていました。
前作ではデフォルトがベストだったのですが、今作はデフォルトだと若干音割れしてしまって調節に苦労しました。
何かしら開発環境が変化したのでしょうか。
ユーザー側としてはそんな大人の事情は知ったこっちゃないわけですので、このシステム辺りは前作を基準にして作ってほしかったです。
ここからネタバレありです。
音楽
拍手!!
コレだよコレ
Golden Mission
個人的に一番好きなパターンのやつをやってくれました。一作目のOPで続編の最後の曲を飾る。
素晴らしい。最高なシナリオのエンディングの後にこの曲がきてめちゃくちゃ興奮しました。
優勝!
最後のこれに全部持っていかれてしまったため、他の曲自体はあまり印象に残っていません、ごめんなさい。
個別ルート感想
前作、金髪ヒロインのシナリオは完璧に完結しているため、アペンドの感想は軽く触れる程度に留めます。
主にミナ・絢華・トゥルーシナリオについて、ちゃんと感想を書こうかなと思います。
共通ルート
プレイ時間:4時間
前作の共通√が7.5時間でしたので、こうしてプレイ時間を改めて見るとすごく短いように感じます。
いえ、続編であるため共通が変に長いとグダグダになってしまうため、ほぼ半分であるこのくらいが丁度良いですね。
内容は千恵華に過去を語るモノローグ形式でしたね。
シルヴィの涙に関しての考察はトゥルー感想にて
ミナルート&ミナルートアペンド
プレイ時間:6時間+1時間(アペンド)
ゴーストライターか??
つまらなさ過ぎて何度か寝落ちしました。
このルートが苦痛すぎて、金恋GTを最後まで攻略するのは無理かもしれないと何度も挫折しかけました。
まず設定との矛盾が多い。
ミナちゃんは22時頃には寝ます。
食べる時間を考えなければならないほどの夜中に起きていて、なおかつマナーに厳しいミナちゃんがそんな時間に央路の部屋に来るとは考えられません。
ミスキャストが酷い。
王女であるミナちゃんが初対面の相手である千恵華に、べらべらと秘密を話してしまうのはおかしいと感じました。相談役はシルヴィでも良かったのではないかな。
この辺りは本当に眠すぎてうろ覚えですが‥
妹に囲まれる話をやりたかったがために、あらすじのキーマンとして千恵華を使うのはなんか違うなと感じます。
前作で完成された作品テーマに触れるのはタブーであってほしかったです。
前作が完璧であったため、もちろん”蛇足の続編だ”ということを承知の上でプレイしたが、それを踏まえても信じられないほどつまらなかったです。
ヒロインと付き合うとか、付き合わないとかこんなことで”金色の時間”云々に触れてほしくなかったです。
前作では、ヒロイン全員の金色を手に入れた未来が描かれていたのですよね。
ミナルートはそれもなし。どころか、アペンドのシナリオも本編に入れておけば良い程度のものを、わざわざアペンドルートとして用意している。
前作がどれも完璧すぎるシナリオだったため、ここまで酷いのはありえない。
まさか、シナリオライターが別の人に変わったのかと疑い、公式サイトを確認するも『シナリオ:さかき傘』としか書かれておらず。
このルートはゴーストライターなのでしょうか。あるいは波のあるシナリオライターなのだろうか……
前作で好きなキャラクターのシナリオだっただけに、非常に、とっっても、残念極まりないルートでした。
少なくとも、好きなキャラクターを好きでなくなる程度には不快指数が高かったです。
このシナリオひとつで、作品そのものの価値を大きく下げていると言っても過言ではないと思います。
絢華ルート&絢華ルートアペンド
プレイ時間:6.5時間+1時間
けっこう面白かったです!
私が攻略した順番も面白く感じた原因の一端ではあると思うのですが、ほどほどに楽しめました。これはミナ√とは違ってちゃんと、さかき傘氏のシナリオでしたね。
個人的なことを言えば、どのタイミングで 現在の恋人=イチ君 という構図が判明するのかをワクワクしながらプレイしていたため、その流れがなかったのは少しだけ残念でした。
アペンドで補完したと言えばそうなのですが、あれはifとのことですし。
バレンタインのその後にイチ君だと判明するシナリオでも、アペンドは面白く作れたのではないかなぁと思ったり。
この絢華√のテーマをひとことで表すのなら、「家と自分」ですね。
やや強引にですが、上手に作品テーマに絡めてきて流石だなと感心しました。
ほんとに金髪四天王が可愛かったですね。
絢華√といいながらも、他のヒロインの良いところがしっかりと現れていたのはとても私好みでした。
キャラクターの良いところを表現するというのは、作り手側がキャラクターの人物像をしっかりと理解しているからこそなんですよね。
どのタイミングで、どのキャラクターを登場させ、どのキャラクターに発言させ、どんなセリフを言わせるのか。
こういうことがちゃんとできている作品は面白いんですよ。
ぱっと他に思いつくのはグリザイア三部作とか、この青空に約束をーですね。
ミナ√はともかく、絢華ルートはその辺りがしっかりしていて楽しめました。
ミナ√はともかく!
茜ルートアペンド
プレイ時間:0.5時間
この√も寝落ちしかけました。
これはなんだったんでしょう。どうして陸上選手が野球をするシナリオなんて書いたんだろう。本気でわけがわからなかったです。
あまりにおもしろくなかった。えっちもなんだか普通だったので微妙でした。
前作のえっちのほうが良かったです。部室えっち。スポーツをやっている子ならではの、そういう特殊シチュこそをアペンドでやるべきだったのではないだろうか。
玲奈ルートアペンド
プレイ時間:0.5時間
特に語ることはありません。
前作で綺麗に終わっていたので、これでいいと思います。
恋人と友だちのバランスはしっかり取れているみたいですね。えっちもどこにでもいるカップルのような、普通のえっちでした。玲奈はこれがいいです。
エルルートアペンド
プレイ時間:1時間
凄く良かったです!!武闘場での全裸とか、エロゲならではですね。
えっちが特に良かった。
とても個人的なことですが、数日ぶりのえっちシチュはなかなか好みであることを自覚しました。
前作ラストであやふやだったシルヴィとエルのアレの対決の結果も、ボカしたままで終わったのも評価しています。
シルヴィアルートアペンド
プレイ時間:0.5時間
まあ。ちょっとばかり不遇かなと感じてしまいました。シリアス成分を100%理亜に持っていかれてしまって。
いえ、でもこれで良いのですよ。
シルヴィ√はハッピーエンドな、ごくごく普通の恋愛ゲームであるべきシナリオですからね。
アペンドというショートストーリーの中で無理に話を広げるよりかは、あるのかないのかわからない内容のひたすらイチャイチャしているもののほうが良いのです。
納得はしています。でもパッケージヒロインというか、メインヒロインなのだから、せめてもう少しボリュームがあっても良かったんじゃないかなぁ、えっちの回数を増やすとか… なんて思ったりもします。
理亜ルートアペンド
プレイ時間:0.5時間
結末を知っているから、見ていられないほど辛かったです。
ここ(アペンド)ではオチを変えないこと。完璧だったあれを今更どうこうしないこと。理亜の価値観、そして完成されている作品テーマに触れないこと。
素晴らしい出来でした。作者も本当なら理亜だけはアペンドを作りたくないだろうに。最善手を打ってくれたと思います。
貝の神様、並びにスサノーさん、過去に渡す手紙、変えたい過去があるかないかのくだりを入れるのが理亜アペンドの唯一の役割ですね。
TRUE
プレイ時間:2時間
まさにトゥルーと呼ぶにふさわしい。
理亜√ その2です。パッケージヒロインであるシルヴィを押しのける最強のシナリオでした。
作品テーマのゴールデンタイム云々に関しては、前作で語られ尽くされているためおよそ気にせずに読んでいました。理亜も共通√の終盤に言ってたしね!
というか、クリエイター陣も矛盾が生まれないことだけを念頭に置いて、テーマのことはほとんど無視して作ったんじゃないかな…?
シルヴィの涙に関する考察
先に言っておくと、ここの部分に関しては後付なのでしょうけどね。
傷を治す貝の神様のお話からわかるように、前作からの地続きである『理亜√アペンド』を仮に1周目と仮定すると、金恋GTの世界線は2周目であることを示唆していると考えられます。
前作の理亜√のラストシーンにて、シルヴィが湖に投げたオロオラの箱とともに、記憶等が過去に送られ、今作のシルヴィに繋がった。
あるいはシーン的に、湖に沈む夕日が記憶を呼び覚ますトリガーになったのかもしれません。この辺りはどっちでも良いと思います。
そしてそれによって、理亜が亡くなる(前作:1周目の)世界を知った、(今作:2周目の)シルヴィが涙したと解釈しています。
それを裏付けるかのような、今作のEXTRAの最終演出ですね。
CGの流れてくる順番からして、時系列の流れが理解できるでしょう。
前作の感想にて、理亜との結婚CGは生前解釈と大声で叫びましたが、
正解は次の世界(今作)での出産後の出来事でしたね。わかるわけないやろ!w
でもこれはifとは少し違うと思うのですよ。
1周目でのシルヴィが、理亜アペンドにて貝の神様のお話を聞いたからこそ、
2周目である今作のシルヴィは、理亜√で玲奈が勝手に引いてきた貝の神様のおみくじの内容である「変化を受け入れる」ということに耳を傾けたのだと思います。
(シルヴィは元々貝の神様の言い伝えを知ってはいたが、もしも理亜や央路と この会話をしなければ大切な場面でこれが脳裏によぎる程ではなかったはず。)
だから少なくとも、2周目のシルヴィは1周目のシルヴィの考えに影響を受けているわけで、仮におみくじの内容をシルヴィが全くアテにしなかったとしたら、理亜が出産することに反対したと考えられます。
そうなると、理亜が無事に生きていて結婚式が行われたとしても、子どもは生まれない世界線になってしまうため、EXTRA最終演出のCGの順番の流れが不自然になりますね。
結婚CGの次は子どもである真理亜との一家団らんのCGであったわけですから。
うーーーーん!!
ハッピーエンドしか勝たん!!!
奇跡上等!ご都合主義上等!
全てはこれのためにあったわけです。良いですねぇ。
理亜の妊娠が発覚した辺りは、まさかまた死んでしまうのではないかと、すごく胃がキリキリしましたが圧倒的感謝です。
ご都合主義でいいんですよ。そもそもシルヴィやエル、強いてはキュロちゃんの存在自体がフィクションなのだから、奇跡のひとつやふたつは誤差のようなものです。
亡くなったはずの理亜の父が生き返るとか、そういう明らかにおかしいことでなければ受け入れられます。
今作の理亜√では理亜が湖に落ちることもなかったわけですから、それが前作の決定的な死因だったとし、出産時の出血によって脳の状態が何かしら変化したとすれば、ある程度の辻褄は合うと思います。病に関してはよく知らないですけど。
このラストシーンを見るためだけに、私はこの作品『金色ラブリッチェ -Golden Time-』をやったのだ。本当にこのゲームをやってよかった。
まとめ
おおむね満足です。
個別√に関しては色々と書きましたが、本作は全て最後の理亜トゥルーのためにあったとすれば、まぁ、片目程度ならば目を瞑れます。
プレイ時間で言うと、23時間中の2時間だけが本命ですが、すごく楽しめました。
クリアした今、良いゲームが終わった時特有の虚無感があります。
「ああ、ついに終わっちゃったんだな…」みたいな。余韻というのでしょうか。寂しいです。
しばらくシナリオ重視のゲームは休憩したいものです。
ちょうど来週にはサガプラ新作、『かけぬけ★青春スパーキング!』が控えていますが、どうでしょうね。
シナリオライター的にはゆずソフトの人たちのようですから、中身のないシナリオなんだろうなと思いますが。
もしそうならば、私的には今とてもタイミングがいいです。
エロゲあるあるだと思うんですけどね、良い意味でめごちんの立ち絵は出したらダメだったんじゃないかなと。
エロゲで可愛い女の子の立ち絵があるとえっちしたくなるんですよ。今作唯一の心残りがあるとすればここですね。
マジでめごちんとえっちしたい。
つい最近のぬきたしみたく、低価格でめごちんアペンドが出たら嬉しいです。シナリオとかは特に気にせずえっちだけしたい。(ゲス顔)
前作は後味が悪かっただけに、今作はハッピーエンドで本当に気持ちよく終わることができました。
ありがとうサガプラ、ありがとうさかき傘。
おわり(2020/08/21)
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