【感想】サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う-
約束された神ゲーとはこれいかに。
(公式サイトリンク)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0171P8PTE/ref=cm_sw_r_cp_apa_i_NN3KDb1XHSYA1
友人と会話をしていて、
「10年かけて作られたエロゲがあるんだよ」
と、教えてもらってこのゲームに出会いました。
最初に言っておきます。
超面白かった!!
みんなこのゲームやって!!
今まで私がやってきたギャルゲの類では、おそらくTOP3に入ります。
完全に前情報無しでやったため不意打ちでした。
普段、息をするようにエロゲをやり続けていますが、余韻で一週間エロゲができていません
感想を書いている今はグランドフィナーレから一週間経っています…
目次
攻略順
真琴→稟→(以降、自動で進行)
ここからネタバレあり
未プレイの方はブラウザバッグ推奨……
感想
- 総評 : めちゃくちゃ面白かった
- クリア時間 : 70時間
- グラフィック : 5/10
- シナリオ
全体 : ---/10 (物語未完結のため)
~Ⅴ : 10/10 - 音楽 : 10/10
- システム : 1/10
グラフィック
これに関しては特に、人によっての好みに寄りけりなんでしょうけども、
やっていた感覚としては2010年くらいのものに近いようなものを感じました。
ただし、やってるとどっちにしても慣れるので可もなく不可もなくといった具合です。
でもね、OPムービーが(後述します)曲と相まってどちゃくそカッコイイ
シナリオ
プロット、構成が完璧すぎる……
ただのギャルゲなら共通ルート、
Ⅱの「櫻達の足跡」でグランドフィナーレでも文句がないくらいのシナリオの出来だと思うんですよね。
激アツです。
しかしここで終わらない(伏線回収まだだし)
これだけシナリオボリュームのあるゲームで、一切無駄がない。
Ⅱから分岐する個別のシナリオ(クリア順に指定あり)で、ヒロインとのエピソードを繰り広げつつも
健一郎、直哉の過去や世界の話(千年桜関連)なんかをまばらに提示してくる。
とてもよく考えられていて感服しました。
とにかく、伏線の回収かすさまじい。
覚えている限りだと
・ 最序盤の稟との会話
「幸福な王子」の話
はじめは雑談のように見えるが、
個別を全て終わらせたⅤになってから圭の存在にて回収
・ これも序盤、直哉の料理を食べて泣く雫(ご飯を食べて泣くのは平常運転だがこの時の意味合いは少し違う)
・ 稟ルートでの雫との会話
「逆さの名の娘は直哉が大好きで、全てを捧げたいと考えています。フラれてしまったようですが…」
というセリフの意味
・ 「直哉の両親の初めての夜は制服だったらしい。」という直哉のセリフ
・ 真琴ルートで真琴と圭の関係が明らかになり、
(寧の登場、本間の娘の存在提示も)
しかしこのタイミングでは父親が登場しないんですね
何かあるとは思ったが、ここまでとは。
直哉、水菜、藍、雫を含めて、家系図どうなってるんだ…?
・ 同じく真琴ルートでの真琴のセリフ
「見る人が見ればわかるわ。あの7部作がどういうものか…」
また、エピローグでの、
「真琴は愛以外を手に入れることができなかった。」
これらも伏線でしたね
・ 雫ルート以降でひた隠しにされてきたたくさんの伏線が、次々と綺麗に回収されてすごくおもしろかったです。
・ ルート分岐の泪川の居酒屋前でノノ未が登場しているんですよね。
役割の薄いキャラに立ち絵が用意されていることが不思議だったのですが、なるほどこれもサクラノ刻への暗示だったわけです。
どうでもいい話ですが、ノノ未と雫ってなんか似てないですかね…?
髪色だけかな。
・ 健一郎に6部作を捧げるシーンは本作で一番シビれました
健一郎かっけえ…!
・ この、これだけよく考えられたゲームで、
一番初めにセリフを発するのは主人公の直哉ではなくて、圭なんですよね。
それを踏まえて、圭が裏主人公というのを察することができなかったのが悔しい。
Ⅴ以外のルートで圭の作品が完成しないことなんかも、
圭が作品を完成させるルート(グランドフィナーレ)において、重要な立ち位置であることを示していた。
ただ、なんのフラグも無しにあの急展開は困惑しました
あの時助けた女の子もサクラノ刻で登場するんですかね。
寧か、本間の娘か、サクラノ刻で攻略できるヒロインのような気がしなくもないが。
個別のルートに入ってから、「実はあの時助けてもらったのは私で~…」なんて。
・ Ⅳにて中村家が短命であることがわかっているわけですが(巫女だけだったかな?)
雫や藍はどうなんでしょうかね。
・ トーマスと長山がすごく不快で登場するたびに嫌だったんですが、
まさかブルバギで固まったのは笑いました
・ また、「一生一穴」のセリフ通り、Ⅵが童貞ENDだったのも辻褄があっていて良いと思います
・ Ⅵがサクラノ詩という一つの作品のテーマとしてのグランドフィナーレであり、
かつ、ストーリー(物語)全体でみると、サクラノ刻のプロローグを兼ねている。
おそらく今作のテーマのひとつは
Ⅱの「櫻達の足跡」後の明石のセリフに収束しているんでしょう。
「特定の誰かのために捧げる作品を作ったとして、目的を達成できるならば、そこに自分の名前が残る必要はない。」
というものですね
(かっこいい……)
永遠を瞬間へ閉じ込める。
幸福のその先の物語。
これらもテーマだと思うのですが、幸福のその先はまだなのだろうと解釈しています。
稟が絵を描く過程や、雫が稟についていく話も少し気になりますね。
・ サクラノ刻はいつ発売するのでしょう。楽しみです。
音楽
めちゃくちゃ音楽が良いです。最高です。
OP曲「櫻ノ詩」、良すぎる……
個別のED曲のどれも素晴らしい
BGMなんですが、supercell の ryo 氏なんですよね。
そういえば、サクラノ詩のBGMってかなりの量を、ryoさんが担当しているのよ。あの有名なryoさんね。今だったら絶対頼めないよね。
— SCA自(すかぢ) (@SCA_DI) 2015年3月3日
エンドロール見て気が付いて驚きでした。(ファンなのに知らなかった)
システム
コンフィグが…うーーーん……
2005年とかのゲームならまだしも、2015年のゲームでな。
セーブ周りが操作しにくかったです
オートモードも酷くて、セリフに音声があるときとない時で全然早さが違うのがとても煩わしかったです。
個人的にはショートカットキーなんかもあったら快適にプレイできたかなと。(F1でオートモード開始とか)
まとめ
サクラノ詩は過去をさかのぼることでシナリオが進行していく珍しいタイプの作品で、
ストーリー自体はまだここで終わっていない。
ここから先のストーリー/ サクラノ刻 が、未来に向かって歩いていく、
普通のギャルゲースタイルなのかなと。
シナリオや音楽はもちろん、キャラクターにも世界観(設定)にも、とても魅力のある作品であるため、10年待ってでもサクラノ刻をプレイしたいです。
考察ではなく感想なのでこのあたりで。
おわり
2019/09/29